大腸がんの症状
また早期の大腸がんではほとんど自覚症状はなく、大腸がんによる特徴的な症状もありません。
このため、症状がないからといって、大腸がんがないとは言えないのです。
がんの進行に伴い、出血によって起こる下血・血便・貧血と、腸管の内腔が狭くなることによって起こる便秘・下痢・腹痛・通過障害(腸閉塞)などがあります。
特に血便は、痔と勘違いして放置し、受診が遅れるケースがあるため、注意が必要です。
がんができる部位によて多少症状が異なります。
★小腸に近い盲腸、上行結腸、横行結腸にできたがんは、便がまだ柔らかい部位のため腸管が少し狭くなっても腹痛や腸閉塞などを起こしにくく、さらに肛門までの距離が長いために、血便かどうかがわかりにくい。このため、早期発見が難しく、進行してから見つかることが多いとされています。
★肛門に近い部位である下行結腸やS状結腸にがんができると、血便や下血がみられやすくなります。また便が固くなっているため、腸管が少しでも狭くなると、腹痛や便秘を起こしたり、腸閉塞(イレウス)と呼ばれる症状を起こしたりすることもあります。
★肛門に非常に近い部位である直腸にがんができた場合には、鮮血の血便が出たり、排便後にまたすぐ便意を催す残便感を感じることがあります。腸管が狭くなるため、細い形の便が出たり、便秘や下痢を繰り返したりします。
大腸がんの検査・診断
@便潜血検査
この検査法が陽性だったからといって、必ず大腸がんがあるとは限りません。大腸がん以外の疾患でも出血が認められる場合があるからです。
逆に、陰性だからといって大腸がんがないとも言い切れません。大腸がんがあったとしても、早期の場合や毎日出血していなければ陰性になることもあります。
A直腸診検査
医師が指で直接触って調べるのが直腸診です。医師が肛門から指を入れ、直腸部分を触って診断します。
肛門から近い直腸部分にがんがある場合に、直腸診は有用です。
指が届く範囲しか診察できません。
B注腸検査
肛門からバリウムの造影剤と空気を注入し、レントゲンを撮影する方法です。
胃のバリウム検査の大腸バージョンです。大腸の輪郭を調べます。
異常があるか無いかは分かりますが、組織を採ったりする事は出来ず、確定診断は大腸カメラが必要となります。
C大腸内視鏡検査
肛門から内視鏡を挿入する方法です。まず大腸の始まりまで内視鏡の先端を進めていき、その後に少しずつ内視鏡を引き出しながら結腸、直腸、肛門を詳しく観察します。
病変の形、大きさ、色調がわかるだけでなく、組織を一部採取して良性か悪性かの診断も出来ます。
またポリープがあれば切除などの治療も可能です。
医療法人社団 正芳会 細野医院
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